イベント参加報告

2017ユーザー会参加報告

2017.05.18

ユーザーミーティング in CHIBA 1st 参加報告

PROGRAM


○「最新技術の紹介」:東芝メディカルシステムズ


○ユーザー会HPコンテンツの紹介


「ポジショニング位置と画質の関係 ~X線管回転速度とView数の関係性にも触れてみて~」


○ユーザー発表(東芝CT使用経験)


「ヨード量低減撮影の実践 ~肝臓領域を中心に~」(Aquilion CX)

国立病院機構千葉医療センター  本田 啓明 先生


「80列CT装置導入により(16+64=80)」(PRIME)

島田総合病院  田仲 篤 先生


「Aquilion ONEで血管を撮影する~当院の使用経験から~」(ONE)

総合病院国保旭中央病院  津田 守 先生


○特別講演


「Hybrid IR(AIDR3D)の理解と活用!~FBPの比較からHybrid IRの臨床運用~」

国立病院機構相模原病院  石原 敏裕 先生


 


首都圏東芝CTユーザー会では、ホームページ内のコンテンツの充実化をメインに取り組んできましたが他地方のユーザー会を見習い、首都圏内の各地区でもユーザー会を取り組んでみようという思いから、今回初めて千葉県内のユーザーミーティングという形で開催しました。世話人をやらせていただいている私は、企画から当日の運営まで携わらせて頂きましたが、東芝メディカルシステムズスタッフの手助けがあり、無事に会の開催まで運ぶことができました。


プログラムとしましては、上記に示した通りです。オープニングセッションの「最新技術紹介」では、ユーザー会らしく、東芝メディカルシステムズより「アプリのワンポイントアドバイス」ということで、冠動脈CTの再構成時、不整脈に遭遇した際のECG編集方法について実際の症例を難易度に分け丁寧に説明していただきました。その内容はとてもわかりやすく好評であったことは間違いなしです。また時間の都合上説明できなかった内容についても資料として配布していただき、参加された皆様にとって大変有益な情報をGETできたと思われます。いずれまた説明されなかった部分についてもゆっくり聞いてみたいと思いました。


続いて私からの話でしたが、内容は当会が運営しているホームページ内のコンテンツで担当させていただいた「ポジショニング位置と画質の関係 ~X線管回転速度とView数の関係性にも触れてみて~」というタイトルのワンポイントアドバイスです。今回そのコンテンツ内容をうまく言葉で伝えられればという気持ちでスライドをまとめ、ホームページの紹介を含めて話しました。ホームページでは詳しく説明できなかった自作ファントムの作成方法や、ガントリのセンターで撮影するための臨床的工夫点を混ぜてボリュームアップした内容としましたが、思い描いていたような軽快なトークとはかけ離れ、うまく伝えきれなかったような気がします。参加していただいた皆様申し訳ありませんでした。

続いてのユーザー発表では、64列、80列、320列を所有している施設より使用経験を含めて講演をしていただきました。講演の前に参加者の所有装置の割合を確認したところ、3:3:1(64:80:320)程度、むしろ320列を所有している施設はもう少し少ないのではないかと思われるほどでした。


64列ユーザーからは、ヨード造影剤の使用についての話からはじまり、肝臓領域の造影撮影に関してTDCから造影理論や撮像タイミング、さらに除脂肪理論まで様々な文献を元に丁寧に説明していただき、とても勉強になりました。

80列ユーザーからは、PRIME導入時に改装された撮影室環境の紹介から始まり、80列は64列時代と比較し、たった16列しか増えていないのにも関わらず、レベルアップされた機能と格段に早くなった画像再構成が組み合わさることで検査スループットは圧倒的にスピードアップに繋がっているとのことでした。また64列との画質や被ばく線量、造影剤量まで比較したお話しに加え、PRIMEの機能、特性等を驚く程使いこなした撮影法を検査部位毎に紹介していただき、PRIMEを使用する楽しさを含め大変おなかが満たされるほどの熱い講演を聴くことができました。

320列ユーザーも被ばく線量、造影剤量の話から始まり、ONEだからこそできる撮影法・造影剤注入法に関することを、血管撮影をメインとして失敗例も含めた内容であり、今まで煩雑であった検査も容易にプロトコル作成が行えるとのことでした。そして最後に「有益な画像を取得するためには最適なonlyONEプロトコルが必要である。」という言葉で締めていただき、とても素晴らしい内容でした。


3施設とも所有している装置を最大限に発揮し、日頃の業務を行っていることが非常によく知ることができ、大変有意義なセッションとなりました。またこのようなユーザー会を開催する際は、各施設のCT使用経験を聞けるセッションを企画したいと強く思いました。


最後の特別講演である逐次近似応用再構成「AIDR3D」に関する内容では、使いこなすための基礎知識として膨大な量の物理評価データを基にそれぞれがどのような特性を持っていて、臨床現場ではどう使っていくことが良いのか、また注意点も含めた内容を非常に詳しく丁寧にご講演していただき、大変勉強になりました。がしかし、そんな当院には肝心な「AIDR3D」が導入されていないため、ここで得た知識は、近いうちに?導入された際に発揮できればと思います。


いつのまにかあたりを見渡すと大勢の人で会場は埋め尽くされ、なんと参加者は80名を越えていたと報告を受けました。想像していたよりも多くの人に参加していただき、準備した企画に大変興味を示していただいたことに喜びを感じました。今後もさらに楽しく、有意義な時間の過ごせる会と、より良い情報提供が行えるホームページを運営していけるよう頑張っていきたいと思います。



亀田総合病院 小野雄一朗

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