イベント参加報告

2017学会・研究会・セミナー参加報告

2017.05.19

JRC2017参加報告

2017年4月13日(木)から16日(日)までパシフィコ横浜にてJRC2017が開催されましたので、その参加報告をさせて頂きます。


何といっても、JRC2017でのCTでのトップニュースは、高精細CT装置Aquilion Precisionの発表ではないでしょうか。QDCTとも言われるこのAquilion Precisionは、長年CT装置の限界であった0.5㎜の検出器サイズを超えて、0.25㎜の検出器を搭載した装置になります。QDCTの詳細や臨床的なメリットに関しましては、東芝メディカルシステムズのホームページでの発表や他の世話人からの報告もあるかと思いますので、私の方からは割愛させて頂きます。いずれにせよ、このAquilion Precisionは今までのCT界の常識を破った革命児、例えるなら野球のメジャーリーグで初めて活躍した野茂英雄ではないでしょうか?野茂投手は、あのトルネード投法で世界を席巻したが、Aquilion Precisionもきっと日本発のQDCTとして世界中から注目されることと確信しています。


 


さて話は逸れましたが、本題に戻ります。


JRCでは数年前から、昨年から全ての発表スライドの英語化が義務付けられています。最初は、やはりこの英語化には、発表する側にも聴講する側にも抵抗はありましたが、段々と適応できるようになってきたのかなと感じます。今回、私自身も口述発表を行いましたが、英語スライドを作ることにも慣れてきたように感じますし、英語スライドを見ることにも慣れてきました。さすがに英語でのプレゼンテーションは、まだまだ十分に聞き取れませんが、英語の勉強を重ねて、学会の目指す国際化に乗り遅れないようにしていきたいと思います。会場にも外国の方が以前よりも多く見受けられるようになり、私が思っているよりもスピードが速く国際化が進んでいると思った次第です。


 


CTに関する一般演題に関して、私が興味を持った演題を1つ紹介したいと思います。岩手医科大学附属病院から出された肺動静脈3D-CTAに関する演題で、TBT法と造影剤と生理食塩水の混合注入(6:4)を用いて肺動静脈1相を行い、良好なCT差がつきワークステーション上で肺動静脈の分離が可能となったという報告でした。残念ながら東芝CTを用いた発表ではありませんでしたが、このテクニックは64列以降の東芝CTでも応用可能です。TBT法や肺動静脈1相撮影は、最近のCTでのトレンドとも言うべき内容です。私の施設ではTBT法は採用していませんが、「ぜひ今度使ってみたい!」と思わせてくれるような演題でした。


 


最後に2日目の教育委員会企画「研究を始めよう!」の講演の先生が、研究者あるあるとして「川柳 in the ラボ」という川柳コンテストで入賞した作品を紹介して下さいました。


 


「よし逃げろ 学会帰りの ボスが来た」


 


学会等の外との交流でモチベーションが上がったボス。熱く語ったり、追加実験の指示をしたり。学会帰りのボスは厄介とのこと。自分にもそんな指示を受けた経験はあるのですが、自分自身もそんなボスにはならないようにと思いました(笑)。



国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 放射線部


川内 覚

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