イベント参加報告
2017年学会・研究会・セミナー参加報告
JART 学術大会in函館 参加報告
第33回日本診療放射線技師学術大会が平成29年9月22日~24日に函館で開催されました。会場となった函館アリーナは、開業して間もない北海道新幹線の函館駅からも空港からも約20分でアクセスが可能な好立地であり、多くの放射線技師が今年も参加していました。
初日の午前は、読影分科会・画像等手術支援分科会合同企画『読影補助から繋がる適切な3D作成』に参加しました。
整形領域で講師を務めた富山労災病院の野水先生は、『忠実な3D画像の作成には骨関数のような高い空間分解能をもった再構成関数を使用するべき!』と、MPRで指摘困難であった骨折を3Dで明瞭に描出した臨床例を用いて解説して頂き、技師は『画像作成の責任者である』と結んでいました。(東芝CTの再構成関数については、当ホームページのワンポイントにある「東芝CT装置の再構成関数を知る」~MTFから見える特徴~をご覧下さい)
また野水先生は一般演題において、東芝CTのDual-Energy(DE)システムの臨床利用について発表されていました。CTでは描出困難な急性期の不顕性骨折に対してDEを用いる事により、MRIのT2脂肪抑制画像に似た画像が得られ、骨折の判定に有用との事でした。
ポスター発表は200演題近く、発表会場は大いに盛り上がっていました。
その中で、茨木県の総合病院土浦協同病院 長谷川 健先生が『茨城県内におけるCT被ばく線量調査の試み』として茨木県における東芝CTの線量調査を行いDRLs2015と比較をされていました。調査の結果、東芝CTの線量はDRLsを下回っており、そのポイントはADIR3Dの有効活用にあるようです。画質の検討を踏まえ、各施設にフィードバックし、線量の最適化に努めていきたいと発表されていました。
我々の地区でもユーザー会を通じて、このような取り組みを検討していきたいです。
技師会の学術大会は、運用や教育または活動報告に焦点をあてた演題や、日常業務ですぐに使える演題も非常に多いです。さらに、他施設の技師と交流を深める絶好の機会です!!参加したことのない方は、是非一度参加してみてはいかがでしょうか?
次回の第34回大会は山口県下関で開催予定です。もちろん、私は参加予定です。
平塚市民病院
藤代渉