イベント参加報告
2017年学会・研究会・セミナー参加報告
第45回日本放射線技術学会秋季学術大会 参加報告(2)
平成29年10月18日から3日間、広島にて小雨で始まった本学会のテーマは「医療安全を科学する」でした。診療放射線技師が積極的に医療安全へ関わらなくてはならないとし、技術のみでは医療の中の専門職として今後も確立していくことは難しいこと、また、高い技術や論理的構造を主体とする検査法や技術的手法は、医療安全の側面からのアプローチを加えることで更に研究の価値や有用性を高めることができることを再実感し、特に現在の私にとって大変勉強になりました。
CT関連のセッションでは多くの研究発表があり、特にDual Energyにおいて、その基礎研究から臨床応用まで幅広くありました。異なるベンダー間のCT値精度についての発表は大変興味深い内容で、ベンダー間(機種間)の違いを評価できるような統一基準・規格について考えさせられました。その他、AI(artificial intelligence)のセッションも興味深く拝聴させていただきました。AI・ディープラーニングは、研究のみならずこれからの診療放射線業務への関与についても注目されている分野ですが、私自身、軽薄な知識しかない中で難しい内容ながらも大変勉強させていただき、学会ならではの充実した時間を過ごせました。
本学会は、かの有名な平和記念公園の敷地内にある広島国際会議場で行われました。広島平和記念資料館がすぐ隣にあり、学会参加者は無料という計らいに深く感銘しました。多くの色々な思いを胸に、放射線を扱う人間として今一度気を引き締めてしっかりと前を向いていこうと思いました。
最後になりますが、学会中お世話になりました多くの皆様、また学会運営に尽力された関係者の皆様に心より厚く御礼を申し上げます。また仙台でお会いできることを楽しみにして本報告を終わりにしたいと思います。
聖マリアンナ医科大学病院
画像センター
小川泰良