イベント参加報告
2018年学会・研究会・セミナー参加報告
JRC2018 参加報告
平成30年4月12日(木)~15(日)まで横浜市で行われたJRC2018に参加した.テーマは「夢のような創造科学と人にやさしい放射線医学」と題して開催された.Innovative science and humanism in Radiologyが英語タイトルであるが,Innovationは それまでのモノ・仕組みに対して全く新しい考え方を取り入れ新たな価値を生み出し社会的な変化を起こすことで,今大会のKey wordとしてAI(人工知能),Deep learning,Big dataが挙げられる.すべての機器はネットワークを介して繋がってからだいぶ時間がたったが,装置からOut putされるdataの活用としてなくてはならないのがAIであるといわれている.そして,ついにCTの再構成法にもこの技術が活用されることとなった.
詳細は他のレポートを参照していただき割愛するが,キヤノンメディカルのブースでは興味深い技術として大勢が集まっておりなかなか,展示装置まで行きつけない状態だった.AIがいくら進化しても扱うのは我々人間である.そういった意味ではhumanism in Radiologyというのは,コンピューターに任せきりでなく我々がOut putされるdataの活用し正しくジャッジしていく必要があるということであると解釈した次第である.
さて,演題の方は高精細CTの基礎部分から臨床に向けての演題が多く報告され,先行導入施設のアクティブな研究活動に感銘を受けた.また,装置も予想以上に導入が進んでおり,平成の次の年号がなじむころにはスタンダードな位置付けになっているのではないかと思われる.Aquilion Oneが登場してすでに10年がたち当たり前の装置としてとらえられているのに似ているが,そのスピードはもっと速く進んでいることを実感した.
JRCの英語化も進んでおり,英語の上達のスピードも年ごとに感心させられるばかりである.外国人の発表も普通にあり,今回中国の方の演題が含まれるセッションの座長をしたが,私の英語力では準備してきた原稿以外にはなかなか対応に苦慮したところである.特に中国の方の英語は同じ言い回しをさけて,違う言葉で繰り返すため理解しにくかったが,これがWorld standardであることを後の英語教育プログラムで知って言い回しの種類も覚えておくことが次の重要課題になった.
学会終了後,学会でもらったインフルエンザが発症し,1週間寝込んでしまった.ワクチンの効き目もこの季節は切れるのでプチ流行するらしい.JRC2018は進化のスピードを感じた大会であったが,インフルエンザの熱の下がるスピードは年のせいかゆっくりであり,自己管理の大切さを再認識した.
山梨大 相川良人