イベント参加報告

2016学会・研究会・セミナー参加報告

2016.01.22

第31回日本診療放射線技師学術大会参加報告

今回私は11月21-23日に京都市で開催されました第31回日本診療放射線技師学術大会に参加してきました。開催期間は祝日を含んだ3連休、京都の観光ベストシーズンであり、紅葉の京都を期待していましたが、見頃は過ぎていて非常に残念でした。参加するにあたり重要な宿探し、日程が日程ですのでやはり見つからず、料金も高い。検索の末予約した宿は会場から電車一本でしたが、駅から徒歩20分強、3人1部屋の和室の宿(当院から参加した技師みんなで宿泊)。料金も他と比較すればリーズナブルでした。学会の参加は「自身の勉強はもちろん、他施設の人と交流をすることも目的のひとつ。」と私は思っています。私を含め、多くの参加者が毎晩「飲み二ケーション」を交わしたことと思います。今回の宿は駅からの距離は遠いですが、「飲みニケーション」後の酔い覚まし、体内に蓄えられた美酒と粋な料理たちを消化するには良い立地で有ったと思います。そして、宿周辺は朝ドラ「あさが来た」の主人公、広岡浅子の生誕地でした。気づいたのは帰るときでしたが、記念に写真を撮りました。また、宿は二条城にも近く、少しでも観光をしようと立ち寄りましたが、東大手門が改修工事中だったため見られず、同時に気持ちが冷め、写真を一枚だけ撮りそのまま素通りしてしまいました。

学会内容は京都ということもあり、特別講演で「祗園祭の歴史と未来・保存の重要性と難しさ」や「源氏物語の時代の京都」といった話もありました。シンポジウムには話題のDRL(診断参考レベル)の話やJCI(国際的医療機能評価機関)をテーマにした内容の話もあり、今回私もこのJCIに関する内容をテーマに発表してきました。
ランチョンセンナ―では、「救急医療における造影CT検査の有用性」について講演が行われ、「急速な進歩を遂げたマルチスライスCT、現在の救急医療におけるSecondary surveyのファーストチョイスと位置づけられ、造影CT検査はより詳細な画像情報を提供でき、迅速な診断・治療方針決定に多大な貢献を果たしている。」ということを冒頭に、救急撮影はまさに診療放射線技師の腕の見せ所であり、面白い分野でもあり、良いことも悪いことも経験できる場であること、失敗例をもとに撮影のポイントを学び、次に活かすことの大切さ、同じ失敗を2度繰り返さないことの重要性を語りながらも、ベテラン技師の失敗例やそのときの状況について笑い話を含め学ぶことができました。1時間の講演があっというまに過ぎ、大変勉強になりました。

一般演題の中で興味深かった内容は、大腿骨近位部骨折に対する評価法です。一般撮影にて骨折が認められない場合、MRIは有用だがCTは感度が低いとされています。しかしウィンドウを軟部条件に変更しMPR像で観察するとMRIの信号変化と合致することがわかったという内容でした。ポイントは関数をわざわざ変更する必要がなく、骨条件でしか画像転送されていない場合でもカルテ端末上でウィンドウを変更するだけで十分評価が可能だということでした。もちろん診るためには多少慣れが必要ですが、数症例の経験で感覚がつかめるとのことであり、CTの新たな可能性を知ることができた発表内容でした。

また、当ユーザー会世話人の平塚市民病院の藤代さんからもCTに関するポスター発表があり、ADCTを使った4DCT撮影で、排尿時の膀胱、尿道の様子を観察するための撮影方法でした。実際にそのように4DCT撮影を行っている施設は少ないようで、ポスターの周囲は人で埋め尽くされ、質疑応答含め大盛況でした。

最後に京都で食べたラーメンについて。「めっちゃ並びますけど美味しい」と言われ後輩に連れて行かれたラーメン屋。そこには2店舗隣り合わせでラーメン屋があり、両方とも同等の行列。産まれて初めてラーメンを食べるために1時間半並び食べました。味は写真から想像していただければ。もちろん好みによりますが、シンプルでうまし。ちなみに営業時間はam5時~am2時の21時間営業、すごい。

亀田総合病院 小野 雄一朗

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